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養生シートと養生幕の認識の違いを整理!それぞれの目的や役割を解説
養生シートと養生幕の認識の違いを整理!それぞれの目的や役割を解説
建設現場などで使用される「養生シート」と「養生幕」どちらも、建設現場を覆うものですが、微妙に役割が異なります。
見た目も名前も似ているため、混同されがちな両者の違いを整理するために、それぞれの目的や役割を解説します。
養生シートとは?
養生シートとは、建設現場の足場を保護するシートのこと。建物全体を覆うことで、周辺に危険を及ぼさないようにしています。
建設中のマンションやビルなどが、覆われているグレーやグリーン、ブルーのシートが養生シートです。
建設業界では、養生シート以外にも「現場シート」や「メッシュシート」などとも呼ばれます。
養生とは「本来の姿をキープできるよう保護する」という意味があるので、建築以外にも運搬や引越し、塗装などの作業でも使用されます。
例えば大きな家具の搬入時に、床やエレベーターを保護して傷を防ぐのも養生シート。周囲の破損・汚れを防ぐために、保護するシートを全般的に指します。
養生シートには認定基準がある
養生シートには、一般社団法人仮設工業会による認定基準があり、規定の試験をクリアする必要があります。
この試験では、仮設構造物の安全性を確保するため、厚生労働省規格および仮説工業会の定める基準に適合しているか検査されます。
大きく、下記2つのポイントがチェック対象です。
- 養生シートの素材:メッシュの材料は合成繊維かつ難燃性・防炎加工を施したもので、日本工業規格A8952(建築工事用シート)に定める防炎性が求められる
- 養生シートの構造:切れ・ほつれ・ゆがみ・織りムラなど、使用上有害な欠点があってはならず、各辺の縁部はハトメが容易に外れない構造である
また引張り強さ・伸び・耐貫通性から、強度の強さ順に1類2類に分けられます。
養生シートの目的
建設現場で養生シートを使用するのは、周辺住民・作業者の安全確保や迷惑防止が目的です。
主な目的としては、以下のようなものが挙げられます。
- 粉塵や塗料などの飛散防止
- 騒音の軽減
- 落下物の被害防止
- 作業員の転落防止
建設現場では粉塵や塗料などが飛散しやすいため、近隣の住居や通行人、車両などに被害が及ばないよう養生シートで覆われています。
同時に重機を使ったり作業を行ったりすることで発生する、騒音を軽減する効果もあります。
特に住宅街のような近隣に住民が暮らしている場合、騒音被害は大きなストレスになるため配慮が欠かせません。
また作業中に工具や資材などが落下すれば、大きな被害を生みます。周辺住民や通行人、作業員を守るために、足場全体をシートで覆って落下物による被害を防止しています。
落下物だけでなく、作業員が転落しないよう保護する「転落防止措置」としての役割もあります。
養生幕とは?
養生幕とは、デザインイメージをプリントした幕・シートのことです。
例えば「安全第一」「好評分譲中」「営業中」などのテキストや、会社名・ブランド名などを記載して注意喚起・広告宣伝などに活用されています。
建設中の建物を有効活用することで、近隣住民や通行人へ広く宣伝できます。
「現場シート」「イメージシート」「PRシート」などとも呼ばれますが、いずれも同じです。
養生シートと同じく、ハトメ部分に紐を通して足場に固定して使用されます。
養生幕の目的
養生幕は、近隣住民や通行人に対して何らかのアピールを行うのが目的です。
アピールする内容は企業によってさまざまですが、主に以下のような内容が挙げられます。
- 認知度アップ
- ブランドイメージアップ
- 求人掲載
- 店舗案内
- 安全啓蒙
例えば自社の会社名やキャッチフレーズ、写真・イラストなどを掲載すれば、近隣住民や通行人からの認知度アップ・ブランドイメージアップに効果的です。
大きなマンションやショッピングモールなど目立つ構造物の建設現場であれば、より多くの人に対して宣伝効果があるでしょう。
自社の宣伝だけではなく、社員募集・求人に使用されるケースもあります。
「正社員募集中」「足場職人急募」といったようなメッセージや、給料や福利厚生などを記載しておくと、求職者の方から連絡してきてくれやすくなります。
また現場スタッフ・第三者に対する安全啓蒙に使用されるケースも。大きく目を引く養生幕に「頭上注意」「5S運動実施中」など注意喚起を行うことで、現場作業での事故リスクを軽減させられます。
現場の安全性を高められるのはもちろんですが、安全第一に働いている姿勢をアピールすることで企業イメージの向上にもつなげられます。
その他にも店舗案内として活用されるケースもあり、例えば改装中のスーパーマーケットに「営業中」と記載されていれば、顧客は安心して入店できるでしょう。
まとめ
養生シートは建設現場に欠かせないもので、近隣住民や通行人に対しての被害を防ぐのと同時に、作業員の安全を確保する役割があります。
対して養生幕は建設中の建物を利用して、認知度アップ・ブランドイメージアップや求人など広告・宣伝に活用したり、店舗案内や安全啓蒙といった情報発信に利用されたりしています。
どちらも似た言葉ではありますが、微妙に異なり建設業界では別のものとして呼び分けられるのが一般的です。
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